福をばらまく男

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とんでもない事件が起こっていたんですね。
既に暴動にもなっているようですし、オバマ政権の先行きにも関係してくるかもしれません。

警官が黒人射殺、ネットに流れ抗議で暴徒化１００人以上逮捕-読売新聞

【ロサンゼルス＝飯田達人】米カリフォルニア州オークランドで、警官が取り押さえた黒人を背後からいきなり射殺したシーンがネットに流れ、これに抗議する黒人たちの暴動が発生し、８日までに１００人以上が逮捕された。

　ＡＰ通信によると、射殺されたのはオスカー・グラントさん（２２）。列車内で１日未明、若い男たちが争っているとの通報を受け、到着した複数の警官が、グラントさんを駅の床に押しつけた。グラントさんは、抵抗しなかったが、ヨハネス・メッサルリー巡査（２７）が拳銃でいきなり背中を撃った。

　周囲にいた複数の乗客が携帯電話で撮影したこの場面が、動画サイト「ユーチューブ」に流れ、テレビでも放映された。これを見た黒人らが暴徒化し、７日夜から商店やレストランの窓を割ったり、路上の車に火を付けたりした。

　同巡査は７日に辞職したが、ロン・デラムズ市長は市警に対し、殺人容疑も視野に捜査するよう求めた。

（2009年1月9日11時31分 読売新聞）

YOUTUBEで動画が流れたのがきっかけで暴動になったようです。
以下は今YOUTUBEで「OAKLAND」と検索すると1番に出てくるニュース動画。

Bart Police shooting in Oakland KTVU report


完全に抵抗できない状態のところを撃ってます。

テーザー銃(銃型のスタンガン)と間違えたのでは？という話もありましたが、
映像から見る限り、テーザー銃と間違えるはずがありません。

だって、テーザー銃って

こんなのですよ？
毎日銃触ってる人間がこの形状の差に気付かないわけがないんです。
仮にテーザー銃だったとしても、その取り扱いには十分な注意が必要なのは
周知の事実（結構な人数が死んでます）ですし、
無抵抗な人間の背中に撃っていいものでもありません。

当然、その辺はアメリカじゃみんな理解してて、明らかに射殺する意図で撃った、と見られているようです。

この事件に関しては全米で大きく取り上げられています。
地元紙Oakland Tribuneではトップ記事で追っていて、特集コーナーも用意されています。

撃ったメッサルリー巡査は現地時間で13日火曜日の18時20分に殺人罪で逮捕されたとのこと。
現在は逮捕されたネバダ州ダグラス郡で拘留中、身柄引き渡しには数日かかるため、まだダグラス郡にいるようです。

BART（鉄道会社）や警察当局への市民からの追求も続いているようです。


せっかく黒人初の大統領が誕生するというのにこんなことが起こってしまい、
実際差別があったかどうかは関係なしに人種差別の問題がクローズアップされてしまいました。
たとえどう言い繕っても「白人警官が無抵抗の黒人男性を射殺した」という事実からは
人種差別という理由が導き出されても仕方がないことでしょう。

ひとまず(元)警官が殺人罪で逮捕されたことで事態が沈静化してくれればよいのですが･･･
今後きちんと殺人罪で有罪になるかどうか、警察当局がどのような対策をとってくるかによって
状況はさらに動くことになりそうです。

現在のアメリカの不況へのフラストレーションも重なってアメリカ全土での大暴動に発展、などということが無いことを祈ります。
できるだけ平和的に解決しますように。